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2014年7月岸本 絢

そしてまたくりかえす

こんにちは、バラナシから集合地デリーにやってきました、岸本です。
このFWで滞在期間の最も長い国インドも、早いもので残り1日となりました。
今回はムンバイにいた時のお話。
ムンバイはインド西海岸に面する、この国最大の都市の一つです。7つの島を埋め立てて作られたというこの街には、17世紀後半より多くの西洋建築が建てられました。
19世紀後半のイギリスでは、新古典主義的建築から中世のゴシック様式に帰るという動きがありました(ネオゴシック主義)。イギリスの植民地下にあったインドにもその影響を受けた建築物がたくさんあります。一方同時代にインドでは、西洋文化の押しつけに起因する大規模反乱が起こりました。この影響もありコロニアル建築にインド的要素を取り込もうとする動きが起こりました(インド・サラセン様式)。
そのため西洋建築、と言っても様々な様式の建物を見ることができます。
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ムンバイに到着して街を歩いてみると、駅、行政庁舎、大学、病院、裁判所など、大きな西洋建物が建ち並びます。一つ前の滞在都市コルカタと比較しながら見てみると、いつくかの違いに気付きます。建築物の規模と現在の活用方法、そして保存状態です。
ムンバイの建物は一つ一つ大きいものが多いのに対して、コルカタのは大小様々。一般住宅から巨大な聖堂まで幅広い規模のものが残されています。
またムンバイでは、駅として建てられたものは現在も駅として活用されていたり、大学は今だに大学として使われているのに対して、コルカタのものは活用方法が変えられているものもたくさんあります。大聖堂は博物館となり、旧裁判所には一般企業が入っている。高等階級の旧宅は一般市民のアパートになっていたりもします。
そしてムンバイの建物は頻繁に修復工事が行われるのに対して、コルカタのものは、建てられた時代のままの状態なのではないかな?と目を疑うほど古い姿で残されています。
栄えた時代や地域の違いにも因るだろう様々な差異が、同じ国とは思えないほどありありと目に入ってきて、植民地建築一つ取っても興味深い国だということがわかります。
さて、なんだか真面目な話になりましたが、休養する暇もなく走り続けたコルカタに対して、ムンバイ滞在中はストイックに撮影、というより息抜きしつつの撮影です。一緒に滞在していたぽんちゃんと色んな所に行ったり、色んなことを試したりしました。
インド最大のスラムに連れて行ってもらったり
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巨大屋外洗濯場ドビーガートに連れてってもらったり
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相変わらず毎日カレーは欠かしませんが
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毎食というのは辛いのでオヤジたちをかき分け食べ物調達したり
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日本でもおなじみサモサ(左)。もちろんスパイス入り
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お口直しにライムジュースを試してみたり、と思いきやこれにもスパイスが。腐卵臭も広がります
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カレーペースト入りトーストを試してみたり
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古いバスを改装して作られたチャイ屋さんにも行きました
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スパイス強めのチャイが好き
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インドでよく見る食後のタバコ(葉っぱになんかをぬりぬりして変な粉とかスパイスとかかけて作る)を試してみたり
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と、好奇心旺盛なぽんちゃんと一緒に色んな物を食べたり、飲んだり、出歩いたりしました。
大都会ということもあり、コルカタに比べるとなんとなく冷たいイメージだったムンバイ。確かに話しかけてくる人と言えばお金儲けのためだったり、観光客である私たちへの冷やかしだったりが多かった気がします。撮影もかなり苦戦したし、楽しいことばかりではありませんでした。けれどもインドの経済的、文化的一大中心地を知ることができて、これはこれで良かったと思います。
さて次回はバラナシ編を、近いうちに上げます!
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