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2018年7月堀川 渉

桂歌丸さんの訃報を受けて

政治経済界で活躍した偉人であろうと、天才的な才能を認められた芸能人であろうと、誰しもいつかはこの世を去ることになります。

 

もし人1人が消えたとしても、時が戻ることはなく、社会は忙しく忙しく活動を続けています。

 

特定の個人のことなどはお構いなしに、世間は何も変わる様子がありません。

 

人間世界の中で、個々人の存在はちっぽけなものであり、簡単に忘れ去られるものです。

 

自然の壮大さを目の当たりにした時、人間とは根本的にスケールの異なる概念を提示させられます。

 

それは、人知を超越した時間と空間の認識であり、人間のように自分自身のことや目先のことにとらわれていない神様のような存在です。

 

宗教観のある人であれば、神・仏として想像出来るでしょうが、無宗教の人でも、人間のスケールを超越した宇宙的な時間と空間を感じることが出来ると思います。

 

そのような超越的存在は、過去から現在まで、また未来永劫にこの世に存在した全ての人間のことを覚えています。

 

そこからは、無数の人生が煌めいているような美しさが見えていることでしょう。

 

人間自身は、個々人の存在はすぐに忘れてしまいます。

 

しかし、宇宙的存在の神から見ると、全ての人間は、かけがえのない個々人として常に認識され覚えられているように感じます。

 

淡々と流れていく時の中で、また自身の意思とは無関係に動く社会の中で、一個人として生きていることの意味を見つめ直し、自身にとっての生き甲斐とは何であるのかを、青空の向こうの宇宙へと尋ねてみます。

 

 

使用カメラ:OLYMPUS Tough TG-5