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2016年7月星 亘
南インド マドゥライ
インド前半は指定泊のあったチェンナイを離れのタルミナドゥ州 第3の都市マドゥライを訪れました。
飛行機は遅れることもなく、マドゥライ空港に到着した後もすんなりとプリペイドタクシーに乗ることが出来ました。運転席の窓が開けられていてチェンナイでは体験しなかったまた違う悪臭をさっそく嗅がされることとなりました。公衆便所のような匂いだったり、すっぱい変な匂いだったり様々。街中に入り、オフラインでも現在地を追えるGoogle mapを開きながらそろそろだと思ってもなかなかつかない。そう、マドゥライは大きい都市の部類に入るのに、どこを歩いても道がとってもぐちゃぐちゃしているんです。どのくらいかかったんでしょうか?とにかくリクシャーと車と道行く人々で埋め尽くされる道路を、よくタクシーで行ってくれたなと思うものです。
さすが、旅行者や巡礼者が1日1万人を越すといわれるだけあります。人の多さや建物の多さを考えても、ショッピングモールやファーストフード店ぐらいあればいいものの、そんなものは全然見当たりませんでした。あれ?本当にここインド?しつこい人もいないし、詐欺師のような人に声をかけられることもない。外国人全然いない。道を歩いていたら雨のように痛いほど視線は感じるけど、干渉もしてこない。いや、逆に声かけたらすごいにこやか。むしろいい人たちばかりじゃないか…。あれ?ちっともインドらしくない。自分が期待して、抱いていたインドなんかここにはない。何もないし、つまらないところだなぁ..。と前半の「このとき」はそう何度も思ったものです。
撮影地を探すのは思ったよりも難しいものとなりました。南インドは北インドに比べてのどかというイメージを勝手にもっていたのでアクセスがいいと思ったんですけど、色々観光局やツアーデスクや現地の人々にこの辺や南インド全体の情報を聞いて回ってみても自力で行ける範囲でなかったり、不確かな情報だったりしたので、とにかく自分の足でとにかく歩いて探すことにしました。空気も悪く日差しが強いインドの道を歩くのはなかなかのものです。先輩たちはこれをやってきたのかと思い自分もしっかりしないと行けないと奮い立たせていたところ、乾き切った川辺で青空洗濯をする人たちに出会いました。その近くでは、子どもたちがクリケットをして遊んでいます。石鹸を擦りつけてバチバチと大きな岩に衣服を叩きつけている姿はなんとも不思議な光景でした。労働者の人たちは穏やかな人々で、日差しが強いからたまには日陰に入りなさいと日よけをさせてもらった上にチャイをご馳走になりました。その人たちの甥っ子たちでしょうか、同年代の兄弟2人には露店に連れて行かれたと思ったらセブンアップを奢ってくれました。
あと錫を加工する町工場一帯を見つけることもできました。彼らはとってもフレンドリーでこんなところに日本人がいるのがよっぽど珍しかったんでしょうか。よくインドは出て行けとかややこしいと思っていたんですけど、むしろこっちにきてくれ、こっちにも、といった具合に殆どの人がオープン。工場をまわってみるとそこは、まるでRPGの世界。ときにはチャイを袋で買ってもってきた人が現れて、それをカップに入れてみんなで飲んで、談笑をする。この国ではチャイは一つのコミニケーションツールなんですね。そんなところに交えてもらえて嬉しかったです。
日本とは違う時間が流れ方をする不思議な街。色んな常識が上書きされていきました。