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2016年7月涌井 駿

クジラ>数学者

毎回何を書こうかと悩みます。いつも書くことが無くなりそうな気がしています。けれど一度きちんと決めた事はやりきりたいです。すぐなんでも投げ出したくなるので他の人の倍やらないといけません。「倍じゃなくて他の人の三倍やりなさい」といつも母に言われていたことを思い出します。「なんだ三倍でいいんだ」って結構思うんですが三倍ってなかなか大変ですね。けれど本当に他の人の三倍やらないと並の平均には追いつけないです。高校時代、数学が大の苦手でした。みんなが想像つかない程出来なかったんです。こんなに声を大にして「数学ができないんだ」なんて言うことじゃんないんですが自信を持って言えます。「数学ができません」高校時代はいつも居残りさせられて数学の復習、そして朝早く登校して数学の予習、夏休みは学校で数学の総復習をしていました。それでも数学ができませんでした。授業中はなかなかできたんですね、けれどテストは残念なほどできませんでした。答案用紙が出てきた瞬間頭が真っ白になって一向に進まない状況が生まれていました。テスト中余りにもできなくて先生に「ふざけんじゃね」と言われ机を蹴られたこともありました。出来るものならやってるんですけどね、どうにも鉛筆が進まなかったです。紙に鉛筆を向けるとポッと全てが消える魔法の鉛筆だったのかもしれません。

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終いには「お前が数学を出来ないせいで先生が悩んでるぞ」ってなる始末でした。なぜ出来なかった(今も出来ない)かは謎です。例えるなら、いつもは仲良く数字たちと復習や予習をするんですが、テストになると数字や記号たちが何も話さなくなるかのようでした。何も語りかけてくれない、まるで昨日まで仲の良かった友達が何も話しかけてくれなくなる。そして無視される。結局のところ僕と数学はお友達になれてなかったんです。先生に言われるから仲良くしていたそれまでだったのかもしれません。

今では()やxやyを見ると頭痛がします。けれど来世があるなら数学者かクジラになりたいです。

ジョドプルからバスでジャイサメールまて移動しています。荒野の中を50人近いインド人を乗せて走っています。エアコンはないけれど窓から入る風が汗ばんだ身体も冷やしてくれて気持ちいいのだけれど時々鼻にくる男の汗臭さはどうにもぬぐえないです。そんなバスの中インドまで温めていたBeatlsのWithin You Without Youがインド感を高めてくれています。

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なにをもってそんなに僕らのことを擬視してきているのか分からないですけどやっぱりアジア人が珍しいのかとても見つめられます。気があるんじゃないかと勘違いしてしまいそうです。外国人が日本に来ても沢山の視線を感じることと一緒なのかもしれません。

(隣のおじさんが足を伸ばしてきてすこし厄介です)

このバスに6時間乗る予定なんですが中々ハードな旅になりそうです。この段階ではまだ1時間位しか乗ってません。インド、気に入らない所は沢山ありますがそれ以上に面白いことが多いので何でも楽しくなってきています。

(おじさんが僕のリュックに足を乗せ始めました)
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未だインドに対する興奮がおさまりません。全てが刺激的で嫌なことも嫌と思わせないインドの力は凄いです。右手と左手それぞれの指先を合わせて力を入れる。そんな風に一つ一つが押し合ってその間に新しいパワーが現れる。僕はその指先の間に挟まれているようです。

(おじさんは寝ました)