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2016年6月小山 幸佑

Cherry Bomb

FWの2年次には出発前の1年間をかけて長期旅行の注意事項について集中的に勉強する授業があり、旅の間に病気、怪我、詐欺や暴行などに合わないように、過去10年間の先輩方に培って頂いたノウハウを叩き込まれるわけですが、実際に旅が始まってみると東南アジア旅行においてかなり深刻な、重要な、そして当たり前な点があることに気付きます。

それは、暑さ。

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タイに滞在している間、首都バンコクでは過去65年間で最もひどい熱波が発生中。
大使館が注意喚起の御触れを出すほどの酷暑で、日中の気温は日陰で40℃、日向では42℃を超えるような気温。

よしやろうと気合を入れて外出し、ほんの30分も歩けば喉はカラカラ汗まみれ、身体は鉛のよう。
一歩踏み出すごとに荷物が重くなっていく呪いにかかり、黒いカメラは熱を吸収してホッカイロのような状態に。
これはたまらんとその辺のカフェに入りスムージー(これがタイではどこも安くて本当に美味しい)を注文、30分の小休止。グラスの淵に乗った毒々しい赤色のさくらんぼ砂糖漬けを口に放り込んだら気合を入れ直し30分歩いて、あぁまた、ちょっと休憩しよ…。

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13〜15時の間は街中も人はまばら。
現地の人はみんなエアコンの効いた室内や扇風機の前で、1日で一番暑い時間帯をやり過ごす。
殺人的な陽射しの中でひとりぼっち汗だくになって歩く日本人を「あいつ頭がおかしいのか?」とでも言いたげな様子で見つめる人々。

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時々、自分の状況を自分で見ておかしくなってしまう。
ここはどうやらタイらしく、自分はどうやら写真を撮りにここへ来ているらしい。

日本だったら絶対こんなことしないし、そもそも夏は大嫌い。
できることならエアコンの効いた涼しい部屋で永遠にアイスを食べていたい。
写真という目的があるからこそ踏み出す、というか半ば放り出す足。

誰に強制されているわけでもないのだ。自分で決めてここに来た。

やらなければ。