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2016年6月涌井 駿

帆に風

 インドネシア出国の時に書きました。
早くも2ヶ月半が終了していつものムダに大きなバスをチャーターして空港に移動する。毎回バスには日本語が話せる現地のガイドさんが付くのだが帰りのバスでガイドさんって必要なのかと思う所はある。

それでも母国語ではない言葉を見ず知らずの日本の若者に一生懸命話してくれる彼らはとても良い人なのだろう。

ジャカルタは渋滞が酷く歩いた方が早いくらいに全くもって進まない。

各国2週間ほど滞在して朝なり夜なりに空港へ向かうバス車内は不思議で皆んなその国の振り返りをしているのかように一人一人席が離れていて外に視線を向けるなりしている。疲れて眠っている人もいる。

20代そこらで東南アジアの国々を周っている僕らは、広い海を一人舟を漕いでいるかのように思えます。

大きな荒波もあれば穏やかな波もあり、時々島から人々が話しかけてくれたり、果物を投げてくれたり、大きなクジラに出会ったり、漕いでいる途中に拾ったガラス瓶の中には家族や友人、恋人からの温かな手紙が入っていたりもします。(僕には恋人はいません)

独りで漕いでいたと思っていた舟の帆に受けていた風は僕らを知る人々が遠くから大きな扇で仰いでくれていた風だったのかもしれないです。
そんな風をしっかりと帆に受けてどこまでも行きたいと思います。
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