BLOG

2016年3月富永 諒

遠くの地で、父想う

少し身の上話をすると、子供の頃に6年間「香港」に住んでいた。

その頃から父は今も、香港で一人働いている。

日本を離れ15年。

日本にいつ帰るかと問えば、黙秘。

僕が卒業して、就職すれば父は帰国するのだろうか・・・。

 

 

そんな中たまたま入ったバーでオーナーをしていたmitsuさんに出会った。

 

 

忠孝新生のダーツバーでオーナーをされているmitsuさん。43歳。

台湾に移住して8年。台湾人の奥さんと結婚し子供もでき、生活の基盤は台湾に。

 

バーの開店する19:00〜03:00まではバーに立つ。

台湾で2番目に古いダーツバーということもあり地元のダーツ好きの若者たちが集まる。

mitsuさんを慕ってお客さんがどんどん集まるので、結局04:00頃まではお店が開いている。

そこから家に帰り寝て、奥さんと交代で朝、子供を保育園に送る。

子供を迎えに行ったら、またバーに立つ。

 

 

台湾の地で働き。子供を育てるmitsuさんに、昔の父の姿が重なる。

 

日本に戻りたいですかと聞くと「もう日本に帰っても仕事はできないよ」と、はにかむmitsuさん。

台湾に骨を埋める覚悟のようなものを感じた。

 

一週間ほど前に日本の父親から連絡が入ったという。

「ガンが見つかってしまった」と泣きながら語る父親に心が揺らぐ。

 

ただ仕事は休めない。

従業員が少ないので、お店が回らない。サービスの質が落ちてしまう。

日本では当たり前のサービスの感覚も、台湾では少し違う。

mitsuさんの要求に辞めていく従業員も少なくない。

開店から、もう100人くらい従業員が辞めていってしまった。

 

店を閉めて日本に帰ることもできるが、その期間にお客さんが離れることが不安だという。

 

 

食っていく。

養う。

育てる。

生きる。

 

遠い地の台湾で、父の姿を感じ、偉大さを感じた。

_DSC3007

明日からはベトナム。

まだまだどうなっていくかわからないFWに不安を感じていますが、たくさんの出会い、支えに感謝しつつ、一歩、一歩、掴み取っていけたらと思います。

 

以上、とみながでした。