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2014年4月山本 遼
【005】最愛なるジュゴン様
ベトナムは、南の離島コンダオ諸島にて。
ハノイで経験した、あのバイクの多さも、
タクシーのドライバーからの客引きも、
ムンムンとした湿気も、ベトナム人の鋭い眼光も、
ここでは、全く感じない。さすが、離島。viva, islands。
ただ、気温は著しく高いようで菅原たちがいるホイアンは最高30℃ほど。
コンダオ島はといえば...38℃。ここ中東ですか、とツッコミたくなる暑さだ。
島の人たちは朝早くに起き、涼しいうちに仕事を始め、太陽が真上に昇る前にお昼ごはんにする。
大体35℃以上になるのは12時から14時にかけてだから、それまではご飯食べるか、寝るか、
カフェで友達としゃべるか、ボードゲームをするか。そして、夜は大体全員がカラオケに勤しむ。
4日目にして、やっと島人の生活サイクルと環境サイクルが分かってきた。
旅を続けてつくづく思い知らされたのは、
こちらからアクションを起こさないと何も進まないと言うこと。
言葉が通じないから目を合わせないんじゃなくて、
言葉が通じないからこそ目を合わせて自分の求めていることを伝えなきゃいけない。
ニコニコ笑っているだけでは、そのまま一日が過ぎるだけ。
一歩踏み出すか、そのまま立ち止まっているか。
同じ169cmでも、一歩先に居る自分とさっきまでそこに居た自分の見ている世界は全然違う。
それは、相手の自分に対する見方も同じ。
次の日会った時、笑顔で挨拶を交わすのか、睨まれて終わるのかは
自分がどれだけ相手と真摯になって言葉を交わしたかにかかっている。
最近は、朝いつもフォーを食べにいく屋台のおばちゃんたちに気に入られ、
あっちから「シンチャオ!」と声をかけてくれるようになった。
photo by おばちゃん
慎重になり過ぎて何もできないよりは、
こちらから思い切り飛び込んでみる勢いも忘れちゃいけない。
そんな時、やっぱり役に立つのはスポーツ。
ベトナムで人気なのは、サッカー、野球、バレー、バドミントンらしく、
島の中でいくつもコートを見ることができた。
ある日の夕方、気分転換に島内を散策していると真っ白にあせたサッカーボールを持った
少年5人組に出会った。歳は、小学3年生から小学5年生といったところだろう。
声をかけてきたから、「football?」と返事をしてボールを貸してもらう。
久しぶりのリフティングは10回もいかなかったが、少年たちは目を輝かせてくれた。
恐らくベトナム語で「海のそばにコートがあるからそこで試合するんだ。」と言った彼らに
ついていくことにした。行ってみると、そこは博物館の横に設けられたテニスコートで、
彼らはさっそくサンダルを脱ぎ、それをゴール代わりにコートの両側に置いた。
最初は見てるだけにしようと思っていたが、やはり9年間やっていたサッカー魂は疼くもので、
途中から試合に加わった。
一心不乱にボールを追い続ける少年たち。汗をだらだら流す自分。
FWの目標を一つ叶えてくれてありがとう。まさか、ベトナムで叶うとは思わなかったけど。
今回は少し軽めに記事を書いてみた。こんな日もあって良いだろう。なんたって、島タイム。
コンダオ島生活も残すところ1日。とりあえず、本島に戻ったらたらふく米を食いたい。