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2014年3月山本 遼
ヒノキの香りに導かれて
こんにちは。とうとう個人撮影が開始し、皆台湾の各地へと移動しました。
そして山本は、2日前からヒノキの群生地帯である阿里山で撮影を行っています。
ということで、撮影日記一発目じゃ!
撮影日記は、主に撮影で感じたことや考えたこと、日々の撮影の様子などを書いていきますよ。
まずは、阿里山について。
昔々、、、といっても今から250年程前。
ツオウ族という台湾原住民の集落の中に狩猟に長けた男がいました。
彼の名は、「阿巴里(アパリ)」。
彼は、しばしば部族の数名を引き連れて、険しい山を越え、
現在の阿里山がある地域に狩りをしにきました。
そして、大量の獲物を担いで自分の村へと帰っていったそうです。
村人は、彼に感謝を讃え、この土地を「阿里山」と呼ぶようになりました。
この伝説が「阿里山」という名前の由来となっています。
それから時代は移り、日本統治時代。
阿里山は、台湾三大林場として栄えます。その発端となったのが、ヒノキの純林の発見でした。
日本でも昔から貴重な建築材料であったヒノキは、重宝され、
法隆寺に代表されるような神社、仏閣に多く使用されていますね。
しかし、日本でも良質なヒノキの数は少なくなり、
今となっては長野県にある木曽谷に群生しているくらいです。
ちなみに靖国神社の神門や東大寺大仏殿の垂木などは
阿里山のタイワンヒノキが使われているのですよ。
といったことが、大まかな阿里山の歴史です。
そして現在は林業ではなく、観光業に力をいれている阿里山。
風が暖かくなった今の季節は桜を見に来る台湾の方々で溢れかえっています。
山本も撮影をしていると何度か声をかけられて、
写真を撮ってあげたり、撮ってもらったり。
日本人だよ、というと笑顔で「歓迎光臨、台湾!」と握手されたり。
暖かい人たちでした。
移動の途中、山道に敷かれた線路を走る登山鉄道を発見。
すかさず駆け寄り、まじまじと見てしまいました。
少し不格好な頭に、赤く染め上げられた体。
後ろに続く客車の窓から子供が手を振っていたので、思いっきり振返す。
いつか群馬で見たSLを思い出しながら、
その優美な姿に心を魅かれました。
男って言うのは、永遠にああいうものに取りつかれてしまうですね、きっと。
明日は、朝日を撮影しにいきます。