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2024年7月吉田 彩夏
ありがとうインドのお父ちゃん
私は写真の専門学生。180日間、アジアでフィールドワークをしながら写真を撮影するゼミに所属してます。今は6カ国目のインドにいます。
インドでアポを取ることは本当に難しかった。まず断られる理由で多いのは「恥ずかしい」「家が近くにない」「お母さんにだめだと言われた」だ。
インドの女の子はとてもシャイな子がおおく写真は恥ずかしいようだ。とても日本人の女の子と似ているように思う。毎回照れながらノー。
私は都市のバンガロールで声をかけているのでインドの様々な場所から夜行バスや寝台列車で遊びに来ている方が多く、家が行けない距離であることも多かった。
言い方が悪く聞こえるかもしれないがインドのお母さんはとても子どもにとても心配しいだった。空港で仲良くなった子は出発前と到着後にお母さんに電話をかけ、終わると私にうんざりして見せていたし、他の子はずっと連絡を取り合わなくてはいけないと言い連絡をずっと取り合っていた。アポ取りをしている時には「あなたのお母さんはあなたをインドに行かせてくれるなんてすごい」と言われることもあった。
得体の知れない外国人を家に入れる、また、写真を撮るなんてことは、インドのお母さんからしたら警戒の対象でしかないのだろうし、インドの治安では過保護になるのも仕方のないことだと思う。
また、インド人からして日本人はお金持ちというイメージがあるので、今の私では払えない金額を要求してきたり日本に連れてってとずっと連絡してくる子もいた。お金が関わってくると怖いのでその時点で対象外である。
約束の前日に楽しみ!と言っていたのに待ち合わせの場所に来ず、連絡も取れなくなったこともあった。
もー本当にインドはとても困ったし、疲れてしまった。
今日の昼は何食べた?と聞かれ、タンドリーチキンと答えると、ベジタリアンの子でアポを取れなかったこともあった。これは私が悪い。
デリーでは公園で1人撮影できたが、家では1人も撮ることができなかった。バンガロールでは1人も撮影ができていないまま、残り4日になってしまった。この時点でインドでは180組以上は声をかけていた。いつもはここまで声をかけなくても撮影させてもらえる方を見つけられるので、初めてこんなに声をかけた。これだけ声をかけても無理だなんて、、私はインドを甘くみていた。
残り4日になった朝、急に思い立ち、レンズを買おうと思った。私が今使っているボディはCanonR5でレンズは24-105mm f4 だ。新しいがノイズが出やすいと感じていてRFマウントの50mm f1.8の明るいレンズが欲しいと思っていた。前夜に落ち込み、インドでかます!と気合を入れ直して宣言したため、意地でもアポを取るつもりだった。ここでアポを取れたなら私からすると本当に奇跡なので、撮影で絶対に失敗したくないのと、次に行くネパールはカメラ屋があるかわからないので買うなら今しかないと思った。
ホテルから徒歩2分もかからないカメラ屋には24mmと80mmはあるが所望する50mmはなかった。しかし、親切な店主が近くのカメラ屋に何件も電話をかけてくれ、50mmを手に入れることができた。2〜3時間ぐらい待ったが熱くて甘い最高のチャイを出してくれて、店主も写真が好きだったため写真の話で盛り上がり、お互いが撮っている写真を見せあったりして楽しい時間を過ごした。また、半年間アジアをまわっている私の話や今撮影しているテーマの話を興味深く聞いてくれて、「とても勇敢だ!」と褒めてくれた。