BLOG

2018年6月石坂 佳祐

彼来たる

 

ドクダミの匂いがした。

その瞬間

小学生だった頃の記憶が脳裏に過る。

思い出すまでの過程はさほど踏んでない。

反射反応だった。

 

 

梅雨が

夏の草木を掻き分けて行った

残りの匂いだったのかもしれない。

 

 

彼は今日も

日本列島を北に進んでいる。

どこかに痕跡を残し

それを感じた夏が目を覚ます。

夏はすぐ側に。