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2016年12月富永 諒
日本のものづくり
だいぶ更新が遠のいてしまっていたが久々に上げようと思う。
進路が決まり、卒展へと向け作品をまとめようと動く日々が続く。
卒業後、どうやって写真をやっていくのか。
毎日、自分の人生や写真と向き合う時間が過ぎていく。
だが進路も覚悟も決まり、出発する前の不安定な気持ちとは違い、穏やかに過ごせているような気がする。
そんなある日の日曜日。
家族で用を済まし、時間があったのでsonyビルの改築に伴いやっている「It’s a Sony展」に行ってきた。
オリンパスさんのページでsonyさんのことを書くのもどうかとは思ったが、日本で同じモノづくりをして切磋琢磨し合う企業のことを書くのも悪くはないと思う。
この展示は単純に言うとsonyさんがどんなモノづくりをしてきたかという展示だ。
「このMD使ってたね」
なんて共に行った兄と談笑しながら、昔のことを思い出せる、楽しい展示だった。
とくにおもしろかったのがケータイの展示だった。
ガラスケースの中で横一列に並ぶケータイ。
初めてのケータイから、ガラケー、スマホ。
モノづくりがどう変わっていったのかが、毎年出され変わるケータイから感じられた。
パカパカ開くケータイからスライド式のケータイ。
デザインもバラエティに富む。
だがスマホになってデザインが同じになる。
大した変化がなく、面白くない。
「世界の波にのまれたな・・・」
横で兄がボソッと言った。
ガラパゴスだ何だ言われ、スマホに市場を持ってかれた。
便利になった。それは間違いない。
ただ、毎年新しく出る商品にわくわくしない。
これは単なる気持ちの問題なのだろうか。
この先、日本のモノづくりはどうなっていくのだろう。
僕が心配するようなことではないのだろうけれど、気になった。
オリンパスさんも医療分野で業績を伸ばし、内視鏡や医療顕微鏡などで強みを生かしている。
日本の企業には目先の利益ではなく研究、開発に力を入れ、特徴を生かし生き残っていってほしい。
気軽に入った展示だったが、少しノスタルジーな気持ちになった。
展示を見終え、写真集でも見ようと銀座から神保町へと歩くことにする。
考え事をするにはちょうどよかった。
皇居の周りを歩き、神保町へと着く。
古本の匂いに少し癒された。