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2016年6月藤林 彩名
ひとりでいること
異国の地でひとりで撮影したりひとりでご飯を食べたりひとりでホテルに泊まったりできていることが、自分でとても不思議に思う。小さい頃に初めてひとりでおばあちゃんの家に泊まることになったとき、家に帰りたくて夜中に大泣きした。「夜は電車は走ってないから今からじゃお家に帰れないよ。」とおばあちゃんは言ったけど子供だったから終電を知らなくて、大人は嘘をつくから、電車はいつでも走ってるはずだそんなの嘘だ。と思って信じなかった。お母さんから離れるのが嫌で幼稚園にもなかなか行けなかった。小学生のときにベッドを買ってもらって、その日から自分の部屋でひとりで寝ることになっても、夜中に起きてお母さんと弟が寝てる布団にいつの間にか入り込んだり、お父さんに部屋で一緒に寝てもらったりしていた。ひとりでバスとか電車にも乗りたくなかったし、病院、歯医者、美容院なんてお母さんと一緒じゃないと絶対に行けなかった。恥ずかしいけど、ひとりで行けるようになったのは割と最近のことだ。人見知りもすごくて初対面の人に自分からじゃ話しかけられないし、人前に立って何かを話すのも大嫌いだった。こんなにひとりでいることが嫌だった私がこうして異国の地でひとりで撮影をしてるなんて、今までの自分は誰だったのかと自分で思ってしまう。それでも私はまだまだ臆病な部分は多い。少しずつできることを増やそう。