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2016年5月松枝 音寧

長くて短い時間

カンボジア,プノンペンの山中にあるキリロムという名前の場所が撮影地でした。

 

「キリロム」は「楽しい山」、「平和の山」という意味を込めて当時の王様が名前を付けたそうです。

こちらは当時の王様の別荘があったという場所。クメール・ルージュによって破壊され、現在は煙突部分しか残っていません。

 

この場所には他に村や湖がありました。

カンボジアは11月下旬から5月中旬は乾季となるので現地の方々は雨季に比べると水は少なく、緑も少ない状態だと話していました。

 

キリロムで他に目立つのは松の木々でした。私は今回、キリロム国立公園の中にある宿泊施設を利用していたのですが周りには松林の景色が広がっていました。

宿泊施設のスタッフさんに伺った話なのですが、この松はおそらくカンボジアマツで自生したものもあるが植林されたものもあるのではないかということでした。

 

 

この国立公園での主な撮影は宿泊施設の関係者の方に協力をしてもらい、特別に少し離れた場所にある森林に連れて行っていただき取り組みました。

 

現地ガイドのティーさんに色々な説明をしてもらいながら進んでいきます。

 

マラリアに効くという植物をかじったり

とても酸っぱい実を食べたりしました。

 

 

森林を歩きながら現地の方々がしている活動についてだったり、この場所で生きている木々のことだったり、動物の痕跡だったり、様々なお話を伺いました。

 

途中で手際よく昼食の準備をしていただいたときは思わず感心してしまいました。

 

 

それからこの森林でよく見かけたものは、違法森林伐採によって切られてしまった姿。

現在でも違法森林伐採を目的とした人が侵入してくることがあり、現地の方が森林に入るのは見回りも兼ねているそうです。

そして森林が燃えている光景でした。

こちらの写真はおそらく乾燥によって起きたもの、とのこと。

どちらも私はこの目で直接見るのは初めてで驚いていたのですが、乾季には見慣れた光景なのか特に何かをするわけでもなく燃えている横をそのまま通って行きました。

 

今回の撮影は多くの方の協力のもと成立しました。

カンボジアでの撮影に協力していただいた方にはとても感謝しています。

 

日本ではきっとここまで出来なかっただろうなあと思いつつも、充実した日々を過ごしているということだけに満足していないか、そういった日々を通してきちんと写真に反映できているか不安になります。

 

各国で多くの人に助けられながら撮影ができていることもそうですがFWに出発するまでも様々な人の協力があり、今ここに自分が立っていられるということを忘れずに残りの日々も過ごしていきたいと思います。

 

FW中に初めてできた同世代の友達。彼女達にも宿泊先や森の中でお世話になり、とても楽しい日々を過ごしました。いつかまた会えたらいいな。