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2016年4月涌井 駿
大きなクッキーを食べる白い牛たち
この旅を出発して早くも一ヶ月が経ちました。一ヶ月にしては過去最短の速さでスピードで過ぎていったような気がします。
時間の感覚もあまりないし、曜日感覚もないです。別にダラダラしているわけではないんです。国毎に風、人、言葉、音などが変わってきます。それらをつかむために頑張ってるからだと思いたいです。
なにせ本当にめまぐるしく変わっているので、僕自身がアジアを回っているのに、なんだかアジアが回って来ているみたいです。
朝6時半に起床。朝ごはんをとり出国の準備。8時のバスに乗るためホテルから5分程のバス停に向かった。待つこと30分、カンボジア、プノンペン行きのバスに乗り込む。
バスの中では奇妙な中国の映画がやっていた、なんとなく気になって見てしまったがいつの間にか寝てしまっていた。バスの揺れとエアコンの効かない暑さで目を覚ます。ジリジリと暑い。
そして国境、陸路での国境越えは初めて。島国にはない経験、陸つたいに国へ入る。一枚の大きなクッキーか布のような感じがした。
入国審査はとても簡単でディズニーランドのファストパスのように、ただパスポートを見せるだけだったのでとても楽であった。
入国をしてまた同じバスに乗り込む。
入国してからプノンペンまでの道はちょっと背伸びをしたら見渡せてしまうように大きくひらけていた。
土は乾き過ぎて死んだように白くなっていた。道路沿いにだけ木と家がある。バスの窓には薄緑色のレースのついたカーテンが掛かっていた。
外を眺める皆んな、カンボジアでの撮影に対する不安で一杯なのか、暑くて朦朧としているのか、それとも彼らの写真に対する情熱をその景色にぶつけているのか。
皆んなそれぞれ頑張っています。