終わりなき日々

旅の最終地、上海から三日間に及ぶ船旅を経て、大阪に到着。

本土が見えて、上陸しても日本に着いたという感慨は起こらなかったが、入国審査官に「お疲れ様でした」と言われ、パスポートを返された時は（あ、終わったんだな）と思った。彼は船の上で三日間もお疲れ様でした。と言ったに過ぎないが、僕にはこの６ヶ月間、不安や緊張が常に付き纏った日々にお疲れ様でした。と、そういう風に聞こえなくもなかった。楽しいこともあったが、やはり不安の方が大きかったし楽しさの裏にいつもなにかしらの不安を忍ばせていた。

大阪に着いた時から僕ら四人はそれぞれ違う道を歩んだ。

僕と旭は夜行バスで東京へ。

夜行バスは翌日の朝、有楽町に到着し、そこで旭とも別れ、

有楽町から一時間ほどまた電車に乗り、横浜へ。

６ヶ月前の朝に出発したこの街の景色をまだ覚えている。変わらない。