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2015年4月末永 旭

アンとビアン

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彼女たちの名前はアンとビアン。

ホーチミンに到着してから初めて話しかけた、物乞いである。

見た目からは到底想像出来ないが少し話を聞かせてもらった。

 

 

アンは今年で2歳になる女の子。取材最中も何にでも興味をもち、母親であるビアンは片時も目を離せないでいた。

僕が話を聞きながら書いたメモも、ペンを持たせたらこの通りに。

 

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ホーチミンから400キロほど離れたジャライ省で父親と三人で暮らしていたが、7ヶ月前、バイク事故に巻き込まれ父親が亡くなってしまった。5ヶ月間は貯金で暮らしていたがその後は家賃も払えなくなり、ホームレスになってしまった。

田舎では収入も無く、バスでホーチミンを目指し仕事を探すが、住所不定では職はなかなか見つからないのだろうか、

物乞いの道しか残されていなかったそうです。

話を聞いたのは1時間ほどだったけど、アンが会ってからたったの一度も笑わなかった事が強く印象に残った。

 

 

 

 

 

 

僕は今、ホーチミンの1区で取材を行っていますがホームレス・物乞いはあまり見かけません。

でも、1年前の9月に僕がベトナムに来たときは、注意しなくとも周りを見渡せば枯れ葉剤の影響を受け、全身が爛れてしまっている人が物乞いをしているところなどを見かけました。

ホーチミンでは3年前より観光客の増大に伴い、治安と都市景観の向上を目的としたホームレス・物乞いを一掃する計画が立ち上がっています。以前僕が来た時よりも、政策は大きく前進したということでしょうか。