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2014年8月本田 直之

人間にはインドに行ける者と行けない者があり

さらにその時期は運命的なカルマが決定する。

ナマステ。三島由紀夫です。

本田です。

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学校施設のあるクアラルンプールから飛んできた先は、インドは西ベンガル州の都コルカタ。
前回のインドでは訪れなかったコルカタは、今までに見たインドとはまた違う顔を持っている。
アンバサダーと呼ばれるタクシーやバスが道を行き交い、さらにトラムと呼ばれる路面電車も走っている。そして何より、脳裏に焼き付いていた灼熱のインドではなく、雨期真っ只中の今は過ごしやすい気温である。道路の猥雑さと鳴り止まないクラクションの喧噪、ゴミの汚さは相変わらずでありインドを感じさせてくれる。

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今日でコルカタ滞在六日目が終了した。撮影を続けていると、ふと気付き始める。
世界屈指のメガシティであるコルカタの人々は、今までに訪れたどこのインド人よりも都会人としての素養が備わっている。インド人特有の人懐こさや怪しさを感じるエリアは安宿街やその周辺だけであり、必要以上に他人に干渉しない都会独特の空気が、ここコルカタにはある。
そしてもう一つ。物乞いや貧富の差をまざまざと目にする機会が非常に多い。と言っても、滞在しているサダルストリートから徒歩で十キロ程の圏内をひた歩いて撮影をしているだけの私には、実際のところはどれほどの貧富の差があって、どれほどの物乞いがいるのかは分からない。一週間程度の滞在では見えないことが多過ぎる程に広いコルカタ。

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ガンジス川の支流として流れるフーグリ川のガートで沐浴を眺めながら、ブッダガヤから休暇を過ごしに来た若者と話をした。デリーやムンバイ、コルカタなどの都市部では未だ残るカーストが目につきやすいそうだ。田舎に行けば貧富の差は縮むけれど、全体的に貧しいよねと云う。
私の体感ではあるが、中下層階級の人々が暮らすエリアの方が遥かに活気がある。そして私はそんな通りを歩いている時が一番心地良い。最近は、エリアや通りごとに人柄や空気の違う道に迷い込むことに楽しみを覚えてきた。

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