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2014年8月菅原 由紀

青い空と大草原

こんばんは。
本日も始まりました、ぽんさんぽ。
気がつけば9カ国目も終わりを迎えようとしています。
いよいよ日本帰国まで1ヶ月余りと、カウントダウンが始まります。

今回は中国の後半に訪れた内モンゴル、シリンホトでの様子をお送りします。

私とみさきちは早朝の北京からシリンホトへと飛びました。
シリンホトの空港では本校の卒業生であるアラタン・ホヤガさんとアラタンさんの奥さんが出迎えてくれました。
アラタンさんは現在、出身地であるシリンホトで写真スタジオの経営を行いながら、ご自分の作品を撮っています。

そのスタジオにもお邪魔させて頂きました。(白い看板の所です)

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3ヶ月前から始めたというスタジオは、まだ新しくとてもきれいでした。
スタジオのロゴも、アラタンさんがご自分で考案されたそうです。

スタジオには、モンゴルの移動式住居「ゲル」のセットもありました。

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昔から使われていた家具や、馬頭琴など集めて本格的なゲルの中が再現されています。

このチーズも本物で乾燥しているものだとか。

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その他、スタジオ撮影で使用するバック紙やライトもご自分で全て集めたそうです。

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衣装も、モンゴルの民族衣装からウエディングドレス、子供用の洋服やそれに合わせたアクセサリーなどたくさん用意されていました。

これを全てご自分で準備されたのは大変な苦労があったと思います。
現在は、アラタンさんとその他2名のスタッフ、アラタンさんの奥さんもサポートに入って運営しているそうです。
これからここに様々なお客様が来るのだと思うと、たくさんの写真や思い出が積み重なっていきとても素敵なスタジオになるんだろうなぁと楽しみになりました。
大変だとは思いますが、頑張って欲しいです!

さて、私たちは日本出発前からこまめにアラタンさんと連絡を取らせて頂き、今回は私たちの撮影内容に合わせたアポまで取ってくれました。
本当に感謝です。

ということで、到着初日から私とみさきちは別々の場所に移動し、撮影に専念することに。

みさきちは、シリンホト市内から約200kmほど離れた砂漠の側にある街まで。
私は、シリンホト市内から20kmほどの場所にある大草原のゲルへ。

シリンホトの一番栄えている市内からほんの10分ほど車を走らせるだけで、周りは一面大草原になります。
羊や牛、馬が放牧されていたり、ゲルがちらほら見える程度です。

私が今回ホームステイさせて頂くことになったのは、アラタンさんのご友人の親戚のお家。
ゲルが8つと、レンガ造りのお家が1つ。

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この9つの家に3つの家族が暮らしていました。
この3つの家族は、お父さん同士が兄弟でそのおばあちゃんやおじいちゃん、子どもたちも一緒に生活しています。

私の撮影テーマは子ども。
ということで、毎日子どもたちにくっついて撮影したり、一緒に遊んだりという日々を送りました。

ここに暮らす子どもたちは4人。
2人の姉妹と2人の兄弟で別の家庭ですが、毎日4人で遊んだりケンカしたり・・・
一番お姉さんなのは13歳の彼女です。

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しっかり者で小さい子の面倒を見ながら、家の仕事も手伝います。

2番目の女の子は10歳のこの子。

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13歳のお姉ちゃんの妹でいつもお姉ちゃんのマネをしては、怒られたり一緒に笑い合ったりしていました。

もう一つの家庭のお兄ちゃん。

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たった1人の男の子で、とてもやんちゃですが妹想いの優しいお兄ちゃんです。

そして一番小さい4歳の女の子。

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みんなと同じことをしたくて、いつもみんなの後ろをついて行きます。
怒られたり仲間はずれにされて泣いてしまうこともしばしばですが、それでも負けずに立ち向かう姿はさすが最年少。

私もこの4人の仲間に入れてもらい、毎日一緒に過ごしました。

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ゲルでの生活は想像していたよりも快適で、電気も通っているので液晶テレビがどのゲルの中にもあったり、子どもたちはゲームをするといえば持ち出すのはipad。
まさかゲルの中でipadで遊んでいるとは思わず、正直驚きました。

このお家では、馬と羊、牛を飼っているのでそれぞれミルクをしぼって、チーズや馬のミルクを醗酵させて作る、馬乳酒を作っていました。
自分たちで食べる用と、馬乳酒は販売もしているようでした。

そして、私が3泊泊まらせて頂いたゲルがこちら。

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とてもしっかりしたゲルで、風通しも良く、とても快適です。
夜にはゲルの天井から、満点の星空を見ることも出来ました。
なんとも贅沢!
ここのお家では、普段からホームステイの受け入れを行っているようで、ここは私専用のゲルとなりました。

モンゴルの料理はどんなものだろうと楽しみにしていたら、早速初日に羊の肉を食べさせてもらいました。

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モンゴルでは、このように骨についたままのお肉を茹で、1人ずつナイフで削りながら食べていきます。
これぞワイルド!
羊の肉と聞くと、少しクセがあるイメージですが、ここの羊たちは草原の草だけを食べて生きているので、全く臭みもクセもなくとってもジューシーでおいしかったです。
この味を知ってしまったら、もう日本で羊は食べられないかも?!
モンゴルの料理には大抵羊の肉が使われていました。
うどんや炒め物、煮物など。

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味付けはどれもとても優しく、日本人の口にも合うようなものばかりでした。
思い出すだけでまた食べたい!というほど。

そして毎朝必ず食べるのが、チーズ。

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モンゴルではどの家庭でも自分の家でチーズを作るので大量にあります。
乾燥させて食べたり、そのまま食べたり。
時にはうどんの中にも入っています。
朝はミルクティーに乾燥させたチーズを入れて、溶かしながら食べるのが日課でした。
これがまた・・・悪くない。
私は結構お気に入りでした。

そんなモンゴルのおいしい料理を食べたり

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子どもたちと羊を追いかけたり

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馬の乳搾りのお手伝いをしたり

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遠くに沈んでいく大草原の夕日を眺めながら物思いに耽ったり・・・

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とてものんびりと楽しい毎日を過ごしました。
3泊4日と短い期間でしたが、言葉も通じない私を家族のように受け入れてくれ、毎日気にかけてくれたり、時には家事を任されたり。
とても素敵なお家でした。
本当にありがとうございました。

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ここでの生活は、私のちっぽけな悩みや不安を吹き飛ばしてくれるほどのびのびとしていて、一気に心がすっきりしました。
色々な国を旅してきて、私が「日本」という国で培われた常識が覆されることは何度もありましたが、ここでもまた自分の考えや思いが少しずつ変化していくのを感じました。

最終日には、再びシリンホト市内でみさきちと合流し、アラタンさんの奥さんに街中を案内して頂きました。
大きなお寺やショッピングモールがあったり、車もたくさん走っている街中ですが、高台から見ると、街のすぐ向こうには大草原が広がっています。

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街がどんどん拡大しているようですが、あの広い草原、ゲルでの生活は守り続けて欲しいなと思いました。

今回シリンホトでの全行程をサポートしてくださったアラタンさんをはじめ、奥さん、ご友人の方々には本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
本当にありがとうございました。

現在FW9は全員で中国の広州に滞在しています。
2日後には再びマレーシアの学校施設へと戻り、6月ぶりのスクーリングが始まります。
スクーリングは、正直今から穴に入って消えてしまいたいほど不安ですが、そんなことも言っていられないので自分のできることを出来る限り頑張りたいと思います。

※ちなみに今回のブログのホームステイ先での写真はほとんど子どもたちが撮ったものを使用しました。
意外とみんな上手に撮れていてびっくり!
私のこともこんなにきれいに撮ってくれました!

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